(珍しく花を愛でる)
格闘技を”見る”のは子供の頃から好きでした、父の影響です。
はじめて見に行ったのは3歳のとき、国際プロレスの金網デスマッチ。
ミゼットプ



(ロイドとまったり)
私はもちろんずっと祈っていました、勝ってもらわなければ東京での決勝に進めないのですから。
相手のLイド選手はギロリとした目の黒人で、とても恐ろしい印象でした。
A選手は連続KO記録が13でストップしました。14回目の勝利は判定でした。
サンドバッグを蹴っているような打たれ強さだったそうです。
ぶじ東京への進出がきまり、その後の抽選会で対戦相手がB選手に決まりました。
B選手のA選手に対する対抗意識はなみなみならないものがあって、私やファン仲間の友達もとても心配していました。
その心配は的中し、A選手はB選手にKO負けを喫してしまいました。
すごく遠い席で見ていましたが、視力が10倍くらいになりました、表情まではっきりと見て取れたような、そんなことってあるんですね。
私はA選手のファンになってから、負けたのを見たのははじめてなのです。
でもその後、B選手はHント選手にKO負け、大会自体は奇跡のように素晴らしいものでした。
あれから7年経った今現在でも、あれ以上の感動というのは体験したことがないくらい、あの興行を生で見ることができたことは、私の財産かもしれません。
しかしそれがまた、ひとつの区切りでもありました。
試合の後、私はなんともいえない気持ちをひきずったまま、ぼうっと佇んでいると、遠くからのしのしと、近づいてくる大きな影がありました。