2006-10-16


(三度のメシよりタバコ好き:ヨーロッパの石段にて)

 

3ヶ月間もベッドに縛られた状態で、
意識も半々だったので、当時の記憶はほとんど残っていない。
ようやく起き上がることができて、念願の車椅子で喫煙所に。

 

何度も顔をあわせる喫煙メンバーの中に、私と同じ年くらいの女の子がいました。
このとき私は23歳。

 

病院だから化粧はしていないのだけど、彼女はとても美人だった。
でも、彼女は髪の毛がほとんどなかった。

 

長い髪が少しだけ生えているけれど、ほとんど全部抜けていた。
つるつるなのがまだマシなのに。
かわいそうだけど本当にみっともない頭だった。

 

私も周りの人も、だれもそれを言えないくらい、
彼女の美人さと禿げ上がった頭とのギャップはひどかった。

 

なんとなく私たちは同じような空気を感じたのか、気が合いよく話すようになった。
何度か話して、ようやく「それ(頭)どうしちゃったの?」と聞けた。

 

彼女は、たばこをふかして、苦笑いしながら。
薬物乱用の結果だと言ってました。